丸紅ITソリューションズ
丸紅I-DIGIOグループ
2023.10.17
丸紅ITソリューションズ株式会社（本社：東京都台東区、代表取締役社長：池田 孝、以下 丸紅ITソリューションズ）とSAPジャパン株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：鈴木 洋史、以下 SAPジャパン）は、Marubeni-Itochu Steel America Inc.（本社：米国ニューヨーク州、代表取締役社長：並木 俊雄、以下Marubeni-Itochu Steel America）の基幹システム基盤として、SAPのクラウドERPである「SAP S/4HANA® Cloud」（エスエーピー・エスフォーハナ・クラウド）を中核とするクラウドオファリング「RISE with SAP（ライズ・ウィズ・エスエーピー）」導入プロジェクトを、プライムベンダーとして実施し、2023年5月より本番稼働が開始したことをお知らせします。
Marubeni-Itochu Steel Americaでは、より柔軟性の高い独自の基幹システムを構築すべく、これまで利用してきたSAP® ERPシステムの刷新について検討を行ってきました。
この検討の中で次期基幹システムに求める要素として、
①デジタル時代への追従能力
②運用効率レベルの維持
③メンテナンスの柔軟性と拡張汎用性
④シンプルなプロセスとシステム
の4つのコンセプトを掲げ、ソリューションおよび導入ベンダーの検討を行ってきました。
これを受け丸紅ITソリューションズでは、それらを実現するコアシステムとして、ユーザー負荷を抑えて既存アドオン資産の移行が可能である点、また将来的にSAPの提供する各種ソリューションを利用しDX推進のプラットフォームとして活用が可能である点から、SAP S/4HANA® Cloud, private editionをコアとする「RISE with SAP」を導入ソリューションとして選択しました。
さらに丸紅ITソリューションズのプロジェクトマネジメント力と商社業務知見、「SAP S/4HANA® Cloud」導入ノウハウを活かしたテクニカルコンバージョン方式での「RISE with SAP」への移行の他、その後の近代化開発も見据えた提案を行ったところ、提案内容が高く評価され、採用に至りました。
旧システムのオンプレミスサーバ上にはSAP® ERPシステム以外のジョブ、データインターフェース、帳票、監視といった周辺ソリューションも構築されておりましたが、SAP S/4HANA® Cloudでは、SAPが運用するSAP Cloudサーバ上にSAP以外のソリューションを構築することができないため、周辺ソリューションとの連携を含めたシステム構成を検討する必要がありました。
プロジェクトでは丸紅ITソリューションズのAWSサーバ構築のプロフェッショナル部隊とも連携のうえ、周辺ソリューション専用のAWSサーバを構築し、SAP S/4HANA® Cloudと一体となった新システムを構築することで、周辺ソリューションの連携を実現致しました。この結果、既存資産を最大限活用し、短期間での「RISE with SAP」への移行を実現しました。
また、プロジェクトでの最大の問題は、移行リハーサルの際に発覚した、想定以上に移行ダウンタイムが必要になることでした。この点については、システム上で可能な限りのダウンタイム短縮施策を講じるとともに、Marubeni-Itochu Steel Americaの理解と協力のもと、営業日のシステム停止とその影響が最小限となるよう、移行時期の変更で問題解決を図りました。
実際の本番移行においては、プロジェクト期間にて複数回の移行リハーサルを実施し、課題は全て消し込んだ上で本番移行に臨んだため、本番移行作業では想定外の事象は発生せず、計画通り 2023 年 5 月より新システムが稼働しました。
Marubeni-Itochu Steel Americaでは、引き続き丸紅ITソリューションズとタッグを組んで、「SAP S/4HANA® Cloud」の新機能も積極的に活用した更なる効率化を目指すとともに、今回導入したプラットフォームをベースとして、米州内の他の現地法人への展開などにも取り組む予定です。
本サービスに関する詳しい情報は、丸紅ITソリューションズのご紹介サイトをご覧ください。
https://www.marubeni-itsol.com/solution/hanacloud/index.html