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STaaS(ストレージ・アズ・ア・サービス)を効果的に使うには?STaaS導入の4つのメリットを解説

企業がIT・システム基盤の一部としてストレージを利用する場合、ハードウェアの高額な購入費用や運用・保守の手間が課題となります。そこで、利用状況に応じてストレージ容量を自由に増減できるSTaaSの導入を検討する企業が増えています。本稿ではSTaaSとは何か、STaaSの導入によってどんなメリットを得られるのか、効果的な活用方法について解説します。
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STaaS(Storage as a Service)とは何か

「STaaS=Storage as a Service(ストレージ・アズ・ア・サービス)」とは比較的新しいコンセプトであり、その定義もメーカーによって違いがありますが、従量課金/定額払い/計量型課金などにより、ストレージを利用できるサービスです。

広義では通常のクラウドストレージサービスも含まれますが、最近STaaSを謳っているサービスは、通常のクラウドストレージサービスに対し、オンプレミス利用にクラウドサービスのメリットを取り入れたサービスを指したものが多くあります。以降、オンプレミス利用でのSTaaSの内容について、紹介していきます。

1.所有権はベンダーにある

STaaSでは、ストレージ自体は企業内に設置されますが、所有権はベンダーにあります。サービスを利用する企業は、契約で定められたストレージ容量を自由に利用することができ、利用料という形で契約に基づいた料金を支払います。

2.クラウドで管理しにくいデータをクラウドライク管理

企業が取り扱うデータの性質によっては、クラウドでの管理が難しいケースもあります。しかし、購入から設定、運用、保守・メンテナンスをすべて自社内で担うと負担も大きくなります。

そこで、クラウドのような利便性を享受しながら、ストレージ自体を自社内で管理・運用できるのがSTaaSのメリットです。ストレージを自社内に置くことで、データセキュリティとデータコントロールをより効率化できます。

これまでのストレージの利用

ここで「これまでのストレージの利用はどのようなものなのか」についてオンプレミス・クラウドサービスの特徴をまとめていきます。

1.オンプレミスでの利用方法

一般的に、企業がオンプレミスでストレージを利用しようとした場合、自社でハードウェアを購入し、設定から運用管理(保守・メンテナンス)、セキュリティ対策までを自社で行う必要があります。

また、初期費用が高額になるため、中長期的な利用予測や今後増加が見込まれるデータ量を踏まえて事前にストレージ容量を設定するなど、準備や予算策定だけでも大きな運用負担となります。そして、ストレージの購入等にかかる経費の多くは、本来は固定資産として計上されるもので、減価償却の対象となります。そのため、B/S(バランス・シート=貸借対照表)にも一定のインパクトをもたらします。

2.クラウドサービスの利用

一方クラウドサービスでは、クラウド上に用意されているストレージに、インターネット経由でアクセスし、契約に基づく使用権限に応じて自由に利用できます。

オンプレミスストレージのように利用できるIaaS型のサービスの他、SaaS型のサービスではインターネット経由での利用であるため、地理的制約もありません。どこからでも利用可能で、在宅勤務などを積極的に取り入れている企業にとっては利便性が高まります。

サービスベンダーによってサービス内容の詳細は異なりますが、一般的には、ストレージ容量を柔軟にスケールアップ・スケールダウンできることが大きな特徴です。また保守サービスやセキュリティサービスも付加されていることが多く、企業側は保守・メンテナンスなどの管理業務を軽減できます。

STaaSの4つのメリット

それでは、これまでの利用方法とはことなるSTaaSのメリットはどのようなものでしょうか。次に挙げる4つがSTaaSの代表的なメリットになります。

1.急激なデータ増加にも対応

自社で購入してオンプレミスで運用するストレージの場合、容量が100TBであれば、100TBを超えて利用することはできず、新たに購入する必要があります。しかし、STaaSの場合、容量のスケールアップが容易で、かつスピーディに行うことができます。“今月は10TBで十分だが、来月は20TB必要になりそうだ”という場合でも契約容量を変更することで容量を増やすことが可能です。

2.容量の最適化

自社でストレージを購入するような場合、“今現在は10TB程度で十分だが、5年後を見越して100TBのストレージを導入する”というようなケースが多くあります。このような場合、現時点では90TBが無駄になっていることを意味します。

STaaSは、容量のスケールアップはもちろん、スケールダウンにも対応していることが多く、常にストレージ容量の最適化を図ることが可能です。

3.実機の保守などが不要

自社で購入したストレージは、その保守作業も自社スタッフが担います。しかしSTaaSでは、ベンダー側が保守を行うのが一般的なので、保守・メンテナンスにスタッフを割く必要がありません。

4.セキュリティ面も高い

STaaSを展開するベンダーの多くは、データセキュリティについても、高い水準を維持しています。また、セキュリティレベルをアップしていく作業などもベンダー側が行います。そのため、保守・メンテナンス同様、セキュリティについても、STaaSを利用する側が作業負荷をかかえることがありません。

STaaSのデメリット

さまざまなメリットを享受できるSTaaSですが、利用状況によってはコスト面でデメリットが生じることもあります。

自社でストレージを購入した場合、初期費用が高額になります。しかし、その後の保守・メンテナンスなどを自社内で実施するなら、目に見えるランニングコストは発生しません。一方のSTaaSは、初期費用は少額ですが、ランニングコストが発生します。サービス内容にもよりますが、ストレージの使用量に保守サービスなどの管理コストが付加されることで、容量単価が、自社購入ストレージよりも高くみえます。

このためSTaaSの場合、「長く使えば使うほど、トータルコストが自社購入ストレージよりも高くなる」という認識をおこしやすくなります。このため、自社購入=初期費用+管理コストであり、STaaS=ランニングコストと認識する必要があります。

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STaaSの効果的な活用

STaaSの最大のメリットとしては、「物理的なストレージ筐体を社内におきながら、クラウドライクに利用できること」にあります。

これまでオンプレミスで購入する要件として、セキュリティ上データを社外に持ち出すことが難しい場合や、性能上オンプレミスでないとストレージのパフォーマンスを発揮できない場合などがありました。その為、データ容量ひっ迫を見込んで、次期の購入計画・予算化などが必要となり、柔軟性に欠ける利用を余儀なくされました。

また、クラウドサービスではネットワークを社外につなげる必要があるため、セキュリティ上利用できない場合や、パフォーマンスが十分に発揮できない場合がありました。これに対して、STaaSを活用することで、これまでセキュリティ上も性能上も難しかった“少ない容量からスタート”を社内環境においた状態で、柔軟にストレージを利用することが可能になります。

NetAppが提供する「NetApp Keystone」

海外では、金融機関などを中心にSTaaSの導入が進んでいますが、日本でも、今後STaaSの利用が増えてくるといわれています。これからSTaaSを導入検討する際に、前述のようなSTaaSのメリットを最大限に利用できるサービスかどうかを見極めることが重要です。

1.オンプレミスでもクラウドでも月額利用可能

丸紅情報システムズが提供する「NetApp Keystone」は、月額料金制で利用可能なサービスです。NetApp Keystoneでは、運用サービスはもちろん、柔軟性の高いサービスを提供しているため、企業のビジネスニーズにマッチしたセットアップと運用が可能です。

2.急なデータ増にも自動対応

もし急な必要性にせまられ、契約容量よりも多いストレージ容量を使用せざるを得ない事態が発生しても、NetApp Keystoneなら、契約容量の20%までは自動で拡張され、利用が可能になります。(その分の費用精算は翌月)

3.オンプレミスとクラウドのシームレスな管理

STaaSとしてNetApp Keystoneを利用し、かつNetAppのクラウドストレージサービスも活用しているというような場合は、NetApp Keystoneの管理画面ひとつで、その両方をシームレスに管理できるので、作業効率を高められるというメリットもあります。

丸紅情報システムズでは、その他にも多様な関連製品をご用意しており、ニーズに応じて最適なストレージサービスをご提案することが可能です。

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