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クラウド型コールセンターシステムとは?メリットや選定ポイントを解説

ECの多様化による購買行動のネットシフトや、2019年からのコロナ禍を背景とした非対面接客の増加により、コールセンターの重要性が高まっています。

昨今では、各種SNSチャネルを活用したコンタクトポイントのオムニチャネル化もあり、電話応対のみならず、多様な顧客対応が求められるコールセンターでは、ICTを活用した業務の効率化が急務です。

そうした状況の中で、クラウド型コールセンターシステムが注目を集めています。そこで本稿では、クラウド型コールセンターシステムとはどのようなものなのか、またどんなメリット・デメリットがあるのか、さらには、クラウド型コールセンターシステムの選定ポイントについても、活用事例などを交えて解説していきます。
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クラウド型コールセンターシステムとは?

コールセンターシステムとは、電話による顧客とのコミュニケーションを実施・管理するコールセンター向けに開発された、業務効率化のためのシステムです。こうしたコールセンターシステムがクラウド上のサーバーに用意され、それをインターネット経由で利用できるのがクラウド型コールセンターシステムです。

標準的なコールセンターシステムは、電話応対するオペレーターの稼働状況に応じて、受電を自動的に対応可能なオペレーターに振り分けたり、必要に応じて自動音声案内に切り替えたりする機能を備えています。また昨今では、顧客データベースと連動して、問い合わせを受電した際に、当該顧客の情報を担当オペレーターの画面に表示したり、過去の問い合わせ履歴を表示したりする機能を備えたコールセンターシステムもあります。

以前は、自社内にコールセンターシステムを構築して運用するオンプレミス型が主流でした。しかしオンプレミス型の場合、ハードウェア購入などにまとまった初期費用が必要になることから、コスト面での柔軟性が高く、機能面でも自在性が高いクラウド型コールセンターシステムのニーズが高まっています。

また、オンプレミス型コールセンターシステムには、システムや機能を自社要件に合わせて細部まで独自に開発ができるという特徴があります。そのため、大規模コールセンターなどで、自社システムに合わせた開発が業務効率化に不可欠となるようなケースでは、オンプレミス型を導入するほうがより多くのメリットを享受できる場合もあります。

クラウド型コールセンターシステムで提供される主な機能

昨今のクラウド型コールセンターシステムは、多機能化が進んでいます。主な機能は次の通りです。

ACD(Automatic Call Distributor=着信呼自動分配装置)

ACDとは、事前に設定したルールに従って、着信(受電)した電話を適切なオペレーターに振り分ける機能です。オペレーターの稼働状況(空き状況)やスキルなどの条件を予め設定しておくことで、受電すると最適なオペレーターを自動判定して電話をつなぎます。

IVR(Interactive Voice Response=自動音声応答システム)

IVRとは、コンピューターによる音声自動応答のシステムです。すべてのオペレーターが応対中で、受電してもオペレーターにつなげないような場合に、自動音声で1次対応を行います。営業時間外に電話応対するのもIVR機能によるものです。

全通話録音

全通話録音とは、すべての通話を自動で録音する機能です。多くのコールセンターシステムが全通話録音機能を備えており、必要が生じた際には、通話内容を確認することができます。

通話モニタリング

一般的に、コールセンターにはオペレーターの稼働状況などを管理し、業務遂行をフォローするスーパーバイザーが配置されます。通話モニタリングとは、当該スーパーバイザーがオペレーターの稼働状況や応対内容などをリアルタイムに確認できる機能です。オペレーターの指導・育成にも役立てることができます。

CRM連携

CRMとは、顧客関係管理のことです。多くの企業では顧客データベースなどに基づき、顧客との関係性を良好に保つためのさまざまな施策を展開しています。コールセンターシステムでは、企業がもつCRMデータを連携させることで、受電の相手方である顧客の情報を画面に表示しながら、電話対応を行うことが可能となります。

オムニチャネル対応

SNSなどの多様化を背景に、コールセンターにおける顧客とのコンタクトポイントにチャットシステムや、LINEなどを加えるケースが増えています。このように、電話以外に多様なコンタクトポイントを設定することをオムニチャネルと呼びます。多様化したコンタクトポイントについて個々に対応できるのがオムニチャネル対応機能です。

レポート機能/分析機能

レポート機能とは、コールセンターで受け付けた電話や、その他のコンタクトポイントからのアクセスなどを詳細にレポートする機能です。どのコンタクトポイントからのアクセスが多かったかなどの分析機能を備えたコールセンターシステムもあります。

音声認識機能

音声認識機能とは、通話内容を自動的にテキスト化する機能です。一般的なコールセンターでは、電話での会話をテキスト化して保存するケースがあります。これはオペレーターのアフターコールワークとして実施されます。しかし電話終了後に記憶に頼って書き起こす作業となるため、オペレーターのスキルによって記録内容に差がでることがあります。しかし、音声認識機能があれば、システムがリアルタイムに会話をテキスト化してくれます。

以上のように、コールセンターシステムの機能は多様化しています。コールセンターによって、必要な機能が異なるため、各コールセンターが必要に応じて機能を選択します。

クラウド型コールセンターシステムのメリット・デメリット

昨今では、クラウド型とオンプレミス型の機能面での大きな差はなくなってきています。一方で、クラウド型ならではのメリット・デメリットもあります。

クラウド型コールセンターシステムのメリット

自社でハードウェアを用意したり、システムを開発したりする必要がないので、導入コストを軽減できます。そのため、導入・稼働までのスピードが速いという点もメリットとして挙げられます。

またクラウドの特性として、インターネット環境さえ整備されていれば、どこでも利用可能です。そのため、リモートワークで稼働するオペレーターを擁しているコールセンターなどでは、より利便性が高まります。

クラウド型コールセンターシステムのデメリット

クラウド型のデメリットとしては、自社要件に合わせて細部までカスタマイズ開発することが難しいという点が挙げられます。一般的にはベンダーが提供する機能をそのまま使うことが前提となります(一部のクラウド型コールセンターシステムでは、カスタマイズ開発を可能としている場合もあります)。

また、たとえば自社のCRMシステムと連携したいといった場合には、API連携で対応することが一般的ですが、システムによっては連携できないケースなどもあります。そのため、自社のシステムと連携させたい場合には、当該システムと連携が可能かどうかを事前に確認する必要があります。

クラウド型コールセンターシステムの活用例

あるコールセンターでは、使用しているコールセンターシステムをバージョンアップしなければならない時期にありました。しかしバージョンアップには高額な費用がかかることから、コールセンターシステムのリプレイスを検討することになりました。

システムのリプレイスにあたっては、現状使用している機能はそのまま活用できること、そしてさらに音声認識サービスを新たに導入できること、CRMとの連携が図れることを要件として設定しました。もちろん、バージョンアップにかかる費用よりもリーズナブルであることも重要な要件のひとつです。

こうしたニーズに対して、丸紅情報システムズでは、すべての要件を満たすことのできるクラウド型コールセンターシステムである「Omnis Contact」をご提案し、リプレイスを進めることになりました。※OmnisContactとは丸紅情報システムズが提供するAvayaを利用したクラウド型コールセンターサービスです。

Omnis Contactの導入が決定したポイントは、必要とされる要件をすべて満たしていることはもちろんですが、さまざまなサービス機能の利用料金や、運営保守にかかるランニング費用について明確な料金体系があり、予算化しやすいという点も高く評価されました。

まとめ

丸紅情報システムズでは、コールセンターの支援サービスについては、多様なソリューションをラインナップしています。

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