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データエントリーとは?業務の課題からシステムを選ぶポイントを解説

企業におけるDXの進展やBPRの推進を背景に、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)によるデータエントリー業務の外部委託が増えています。大量のデータエントリーをいかに高い精度でアウトプットするかが最重要課題となっています。本稿では、データエントリー業務が抱える課題と、その課題解決につながるデータエントリーシステム選定のポイントについて解説します。
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データエントリーとは?

データエントリーとは、アナログの各種情報をコンピュータシステムで活用できるデジタルデータに入力(エントリー)することです。以前は「入力作業」「データ入力」「パンチ入力」という表現も使われていました。

データエントリーの利用例

データエントリーという作業自体は、量は違ってもどの会社でも発生します。交通費を精算伝票で精算する場合、伝票の内容を会計システムに落とし込むためにデータエントリーが必要になります。カタログ通販などのダイレクトマーケティングの申込書や契約書もデータエントリーが必要です。

近年では、専用の入力フォームを使い、お客さま自身が必要な情報を入力することでデータエントリーが完了する仕組みも利用されています。また、OCR(Optical Character Recognition/Reader=光学的文字認識)を活用し、手作業によるデータエントリーを軽減する仕組みも、紙の申込書などで積極的に活用されています。しかし、すべてのデータエントリーを自動化することは難しく、人によるデータエントリーが不可欠です。

最近では、こうしたデータエントリー業務を外部の専門業者に委託する、いわゆるBPOが普及しています。

データエントリーの方法

データエントリーは、アナログ情報などをデジタルデータに変換し、コンピュータシステムやデータベースにエントリーすることです。キーボードを使ったデータエントリーが一般的ですが、すでに述べたようにOCRなどを使ったデータエントリーもあります。

キーボードを使って人的にデータエントリーを行う場合、より正確なデータエントリーをするためのチェック方式と、よりスピーディなデータエントリーを可能にするためのエントリー方式を組み合わせるのが一般的です。

ここでは、チェック方式としての代表的なエントリー・ベリファイ方式とエントリー・エントリー・コンペア方式、そしてエントリー方式としてのやや特殊な連想入力について解説します。

エントリー・ベリファイ方式

エントリー・ベリファイ方式とは、エントリー(入力)担当とベリファイ(検査)担当の2人のオペレーターが、データエントリー作業、チェック、修正を行う方式です。

ひとつの帳票について、まずエントリー担当のオペレーターがデータエントリーします。その後、ベリファイ担当のオペレーターがベリファイ入力します。入力結果が一致すれば完了です。もし1人目と2人目のデータ内容が異なっていた場合、2人目(ベリファイ担当)が異なる箇所を確認し修正することで、ミスを減らすことができます。

エントリー・エントリー・コンペア方式

エントリー・エントリー・コンペア方式とは、2人のオペレーターがそれぞれデータエントリーを行い、3人目のオペレーターがエントリーデータを照合する方式です。2つのデータが同じであれば完了とみなします。異なる部分があれば、相違点を確認し、元の帳票と突合して正しい内容に修正します。1回のデータエントリーに3人のオペレーターが関わることで、より精度を担保します。ダブルエントリー・コンペア方式とも呼ばれます。

連想入力

連想入力とは、漢字1文字に対応する2タッチのコード(かな、数字、英字、記号)を使って、少ないキータッチで効率よくデータエントリーする方式です。

たとえば、ローマ字で「丸紅」と入力するには、「MARUBENI」+「変換キー」で最低9タッチ必要です。連想入力では、「丸」も「紅」も入力には、決められた2タッチで済みます。変換キーも不要です。そのため、「丸紅」は合計4タッチで入力できます。ローマ字入力の半分以下のキータッチです。

このように、連想入力はデータエントリーのキータッチを効率化します。しかし、その反面、個々の漢字に割り当てられた2タッチコードを覚えなければならないというハードルがあります。

データエントリー業務の課題

納期の短い業務をミスなく入力

たとえば、カタログ通販の申込書のデータエントリーを中1日で処理する契約であれば、100枚の日でも1000枚の日でも、中1日で着実にデータエントリーを完了させなければなりません。また、データエントリーはミスのないことが原則です。入力ミスなく、短納期でデータエントリー業務を行うことは、データエントリー事業者にとって常に課題となります。

個人情報の取扱い、セキュアな環境で入力

個人情報は生命保険や損害保険の契約書だけでなく、通信販売の申し込みでも扱われています。そのような個人情報が、万が一、データエントリーの過程で漏えいした場合、大きな損害につながりかねません。そのため、よりセキュアな環境での業務が不可欠です。

業務の繁閑に合わせた体制を整えるのが難しい

データエントリー業務では、繁忙期の予測が難しい側面があります。多くの事業者は、ボリュームが最も多くなるタイミングを予測して対応力を構築します。たとえば、最繁忙期は100人体制でも、閑散期には30人体制になるケースもあります。人員的にはある程度シフトが組めたとしても、データエントリーシステムの契約自体には、100人分のライセンス料が常にかかるなど、無駄な出費が発生しがちです。業務の忙しさに適応するのが難しくなります。

データ入力の仕事がない

データエントリー事業者の中には、スポット案件の受注割合が多いところもあります。また、受注件数は一定でも、日によって件数が大きく変動するケースもあります。いずれの場合も繁閑の差が大きく、忙しいときもあればデータエントリー業務がないときもあります。

多くのデータエントリー事業者は、クライアントの承認が得られれば、横の連携によって互いの業務量を調整し、対応することがあります。しかしその場合、使用するデータエントリーシステムが同じであることが重要です。

データ入力作業者の確保

データエントリー作業をよりスピーディかつ正確に行うため、データ入力作業者(オペレーター)には一定のスキルが求められます。そのため、多くのデータエントリー事業者がデータ入力作業者の確保に苦労しています。

対策としては、採用活動の強化による従業員数の確保、教育研修の充実によるスキルアップなどが挙げられます。そして、さらに重要なのは、データエントリー作業を容易にするデータエントリーシステムの導入です。システムが使いやすければ、幅広い人材を採用することができ、短期間の教育研修で戦力化できます。

データエントリーシステムを利用する4つのメリット

データエントリー業務をよりスムーズかつ効率的に進めるには、作業スピードと精度を高めるデータエントリーシステムを利用するのが最も効果的です。データエントリーシステムを導入するメリットには下記のような4つの点が挙げられます。

1. 効率的に精度の高いデータを作成

効率的なデータエントリーは、連想入力を含むさまざまなエントリー方式をサポートするデータエントリーシステムを利用することで可能になります。

また、エントリー・ベリファイ方式など、入力精度を向上させるチェック方式をシステム的にサポートするデータエントリーシステムは、より精度の高いアウトプットを可能にします。

2. 入力オペレーターの作業実績の把握が容易

データエントリーシステムの中には、作業中のオペレーターの作業実績に関するデータを作成できるものもあります。どのオペレーターが何をどれだけデータエントリーしたか、時間あたりの生産性などのデータを収集することで、作業分担を変えて全体の効率を向上させたり、個々のオペレーターの研修に活用したりすることができます。

3. 入力プログラムを簡易に作成

データエントリー業務では、クライアントの都合でエントリーフォーマットが変更されるになることが多々あります。自社専用のシステムをフルスクラッチ開発の場合、このような変更もベンダーに発注しなければならず、時間とコストがかかります。しかし、入力プログラムでフォーマットを変更できるデータエントリーシステムであれば、スピーディな対応が可能になります。

4. データ入力会社間のデータ授受が容易

データエントリー事業者間の業務提携の場合、使用するデータエントリーシステムが同じであれば、データのやり取りが容易になります。

このようなメリットを享受するためには、大きなシェアを持つデータエントリーシステムの導入が重要です。

データエントリーシステムを選ぶ時の4つのポイント

前述のメリットを享受するためには、あらゆる観点からデータエントリーシステムを選定することが重要です。ここでは代表的な4つの選定ポイントを紹介します。

1. 幅広い入力者に対応した入力システム

データエントリーシステムで重要なのは、入力端末ごとに多様な入力方法に対応できることです。多様な入力方法に対応することで、オペレーターの採用を制限することなく、幅広く対応することが可能になります。

2. 効率的に精度の高いデータを作成できるシステム

エントリーしたデータにミスがないかをチェックし、ミスがあれば修正するプロセスは、データエントリー作業には欠かせません。しかし、これらの作業を人的に処理することは、効率と精度の両面から、得策ではありません。データエントリーシステムが、システマティックにエントリー・ベリファイなどを可能にする支援機能を備えているかどうかは、選定の重要なポイントのひとつです。

3. 柔軟な対応がとれるメーカー

システム自体のポイントではありませんが、当該システムのメーカーの対応の良さも重要な検討要素になります。システムを利用する中で、何らかの課題が発生することもあります。そのとき、実績に裏打ちされたノウハウと知見で、迅速かつ柔軟に対応できる機動力があるかどうかは、非常に重要な選定ポイントになります。

4. 契約形態が柔軟なシステム

すでに述べたように、繁閑の差がある業務の中では、契約ライセンス数の自由度が比較的高い契約形態がコストメリットに直結します。年間契約のみで、1年間の見直しができない契約形態よりも、月ごとの変動に対応できる契約形態の方が、コスト面でのメリットは大きくなります。

データエントリー業務には継続した開発力でサポートできるメーカー選定が重要

前項で述べた4つの選定ポイントに加えて、「当該システムのメーカーに継続した開発力があるか」という点も重要です。

丸紅情報システムズでは、データエントリー業務を強力にバックアップするトータルデータエントリーシステム「ENTREX」を取り扱っています。

データエントリーを扱うBPO会社で広く利用され、大きなシェアを獲得しています。そのため、企業間の業務連携がスムーズに行えます。また、精度を高めるためのチェック方式や入力方式の支援機能など、セキュアなデータエントリー環境の提供も充実しています。さらに大きな強みは、継続的な開発力を背景とした手厚いサポート体制です。加えて、データエントリー業務の傾向を把握し、必要な機能を随時追加することで、常にシステムのバージョンアップを図っています。

丸紅情報システムズには、「ENTREX」を提供し、多くのBPO事業者を継続的にサポートしてきた経験と実績の中で、データエントリーシステムに関する知見だけでなく、データエントリー業務そのものに関する知識とノウハウが蓄積されています。この知識・ノウハウを最大限に活用できるのが丸紅情報システムの大きな強みです。強みを活かした手厚いサポート力でデータエントリー業務をトータルでバックアップします。

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